転職活動中に、父の知り合いに「今、人手が足りないので入社しませんか?」と声をかけられました。
この不況のさなか面接も入社試験もほぼ無しでそんなこともあるのかと入社してみると、月給の手取りが2万円でした。
驚くことに、衣食住は保証する・国民健康保険と国民年金も会社のほうで全額出すので2年間は月給2万円で我慢してくださいという会社でした。
しかも給料は手渡しです。
女性社員は、昭和の時代の「女の子」扱い。男性社員がダントツ偉くて、セクハラもモラハラやマタハラやパワハラもおとがめなしの職場でした。
女性社員の平均年齢は20代前半という職場で、30代になる前に全員退職する、キャリアアップは考えたこともこれから先どうやって自分たちで食べていくのか考えたことも無いお嬢さんが集まる職場。
結婚が決まれば即寿退社が決まり、そこで残っていても妊娠すれば産休育休よりも退職を優先するということでした。
子供がいる女性社員は、全員一度は辞めてから夫の本給では食べていけないので仕方なく復職したばかりという人ばかり。
あまりにも働いている人々が時代錯誤で面白いと思ったため、今後何かのネタになるとしばらく働いてみることにしました。
基本的には、女性社員はお飾りのようなものなので仕事自体はお気楽でした。
でも、やっぱり現代社会で働いてきたので「やっぱりやめてやる! こんな会社」と思う事が起こったのです。
勤め始めてからしばらくしたある年の、忘年会の多い12月のことです。
社長の指名で、夜8時半から社長室の横にある応接間で忘年会の2次会をするのでコンパニオンとして出社するように命じられました。
取引先のお偉いさんを相手に、忘年会の2次会。
そこで数名の20代の男性社員(ポーター兼ウェイターとして扱われていました)と私のメンバーで水割りを作ったりお酒を飲むという仕事を仰せつかり、宴会が終わったのは0時半でした。
その間は、不愉快の嵐のようなセクハラの連続です。
そして最後に、もっと若い女の子はいなかったのかと大声で笑って岐路に社長たちはつきました。
こんな会社やめてやると思った瞬間でした。
この、2次会の呼び出しは残業代もつかず食事もすることができずの4時間だったのです。
ここまで人をこき使いおろして、バカにされるのはちょっとどころではなくかなり割に合わないと思いました。
こんな会社辞めてやる、そう決断した瞬間にすっきりと何も後悔なくやめることができました。
手取りが2万円。
時代錯誤な職場を観察することはできたし結構お気楽に過ごすこともできたので、もうそろそろ常識的な世界に戻って働こうと思っていたところでした。
それだけは、決断しやすくてよかったと思います。
こんな会社辞めたい!飲み会を断ったら翌日から無視されるように